何が違う?アマルネス・ガーデンの料理教室

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ヴィラ杢園

はじめまして!1月16日に入社、クリエイティブチームに配属されましたスーザン…仮…:-)です。

このチームでは皆ニックネームで呼び合っていて、フレンドリーな雰囲気で働いています。私もそのうちニックネームがつくかなぁー…と思いながら早や1か月。皆様から私のニックネーム、大募集中です!

介護の仕事に関しては全く無知な私。カッコつけて言ってしまいますが「社会福祉法人あかねが他とどう違うの?」「スタッフがどんなチャレンジをしているの?」を世の中に発信したいのです!

が、実際の現場を知らずに何ができる?!…というわけでロータス・オデオンのデイサービスとアマルネス・ガーデンの特養(特別養護老人ホーム)フロアに現場研修に行きました。

毎日スタッフのエネルギッシュでプロフェッショナルな姿勢や、イベントの奥深さに「驚き」の連続でしたが、中でも「料理教室」は、私が想像していたものとはひと味もふた味も違うものでした。

ヴィラ杢園

食材のお買い物から始まるこだわり

私は料理教室っていうと、材料はスタッフが用意するものだと思っていましたが、アマルネス・ガーデンの料理教室では、お買い物の段階からご入居者の方々がかかわっておられたのだとか。献立てから材料を書き出したメモをスーパーに持って行き、予算とにらめっこしながら「この椎茸のほうがいい」とか「こちらの鶏肉のほうがお買い得」という風にあれこれ考えて買ってきたそうです!

昔からの勘が冴えてきます

この日の献立ては、「煮しめ」「伊達巻」「紅白なます」の3品。結構技がいる献立てです…。私なんて紅白なますだけでも四苦八苦。この3品はお料理上級者向け…って感じです。

ご自身たちで買ってきた食材がテーブルに並べられ、可愛らしいエプロンと三角巾をつけて、さぁいよいよ調理の開始です。

おしゃべりしながらきれいに材料を刻む方や、「私は大根じゃなくてかぶらを使うんだけどね…」と、紅白なますの別バージョンを教えてくださる方など、真剣かつ楽しく作業をすすめておられる皆様の姿を見ていると、特養の施設内にいることを忘れてしまいました。

料理の様子を見ていると、上手に包丁を使う方もいらっしゃれば、少し危く見える方もおられました。そんな時はスタッフが「どのように切ればいいですか?」とご入居者の指示をあおぎながらカットしていきます。

また、この料理教室のレシピには大まかな手順しか書かれていないのも私の想像と違いました。調味料など私だったらどのタイミングでどのくらい入れるのか迷ってしまうのですが、皆様さすが昔からの勘がはたらいてスムースにどんどん味付けしておられました。

「おだしはこれくらいでいいと思うけど、あなたどう思います?」と隣の方と味のチェックをする姿もあり、ひとりで作るより皆で作る楽しさも感じていらっしゃったようです。

仕上げにも感性が光ります

紅白なますが丁寧にもみ込まれ、伊達巻がくるくる巻かれ(超テクニカルです!)、おだしがよく素材にしゅんできた煮しめも柔らかそう…、1時間もたつとおいしそうな香りがダイニングルームに漂います♡

それぞれのお料理ができあがってきて、いよいよ最後の仕上げにとりかかります。紅白なますを小鉢に入れ、伊達巻を切ってお皿に盛り付けます。煮しめもこんにゃく、大根、椎茸、れんこん、にんじん、鶏肉が可愛いらしく並べられています。

やはり「盛り付けにもこだわる!」のは昔からの習慣なんですね。

待ちに待った試食タイム♪

さぁ、出来上がりました♪ 皆で味わうミニ試食会の始まりです。この瞬間をずっと待っていた私…。いい匂いで倒れそうです!まずは調理してくださった皆様がお味見。

「そうね、こんな感じでいいわね。」とおっしゃりながらスタッフにも振る舞ってくださいます。「”あーん”してごらんなさい。」と私にスペシャルサービスして下さる方も。

煮しめは京風になさったのか、お色は薄いのにしっかりとおだしの味がしゅんでいて上品です。(私だと見た目は濃く味はうすい(苦笑)…となってしまうレベルの高い科目。)思わず「美味しいー!」と叫んでしまいました。

伊達巻も蜂蜜を使ったやさしい甘さで超美味!

シャキシャキ感もありつつしなやかな歯触りの紅白なますは、やはりおだしの効いた上品な味がしゅんでいて最高でした。ご馳走様でした!

この料理教室の狙い… 驚きでした!

毎月1回あるこの料理教室は、アマルネス・ガーデンの管理栄養士である根来さんとフードケアスタッフ3人が一丸となって準備・開催されたイベントなのですが、楽しかったひとときの裏に実は「認知機能・周辺行動に挑む」という奥深いコンセプトがあったのです。

「難易度の高いメニューに挑戦して達成感を味わう」

「簡単でも沢山作って多くの人に振る舞い、皆の笑顔を見て達成感を味わう」

というふたつのタイプがあり、私が見学したのは前者の方でした。

煮しめや伊達巻など、難易度の高いメニューだったのは、あえてその難しさにチャレンジし達成感を味わうため。レシピに大まかな手順しか書かれていなかったのは、ご自身でやる項目を整理したり組み立てていくことにより自立性を呼び起こし、自己決定をすることでよい刺激を体験していただくため。全ての工程に理由があったんですね。

確かに「スタッフがほぼ何もかもやってしまう」という場面はありませんでした。あくまでスタッフは影の進行係、ご入居者がご自身で動けなくて出来ない時は何をしたいかを伺ってその通りに動くだけ、だったのです。

料理教室の後には「誰が、どんなことが出来て、どんなことに苦戦していたか」ということや、個人個人の体調をスタッフが細かく記録し、「イベントの効果がどれくらいあったか?」 「またこれからの課題は何か?」という分析もしっかりとされています。

進化し続けるアマルネス・ガーデンの料理教室

この料理教室は「まだ研究段階」と根来さんは言いましたが、認知症の症状がありながらもこの料理教室のことは忘れないご入居者も少なくないとのこと。

皆様の最高の笑顔を見ているとこのイベントのもたらす効果ははっきりと表れている、と私は確信しました。

普通にみんなでお買い物してお料理したり食べたり…、誰もが楽しくて夢中になる「食」を通じてご入居者の課題に挑む!そんなイベントを考案できる人たちがアマルネス・ガーデンにいる!…本当に驚きでした。

 

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